ICSJ2024に参加

先端異種統合のためのパッケージング技術の革新に関する国際会議(IEEE CPMT Symposium Japan:ICSJ)は、シリコンフォトニクスを一つの中心テーマに据え、異種統合や先端パッケージ技術に関する活発な議論が展開されました。特に、CPO(Co-Packaged Optics)の実現を次世代技術開発のターゲットとし、それを支える多様な技術革新や課題解決への取り組みが共有されました。

主要テーマ

  1. シリコンフォトニクス
    シリコンフォトニクスは、全体を通じて最も重要な議論の中心となりました。高速通信と低消費電力を両立するCPOの開発は、AIスーパーコンピュータや次世代データセンターの基盤を形成すると期待されています。シリコンフォトニックMEMSスイッチや2.5/3D異種統合技術をはじめとする多くの発表は、CPO実現への重要なステップを示しました。
  2. 異種統合:CPO実現を支える多様な技術
    異種統合は、シリコンフォトニクスを活用した先端パッケージング技術において不可欠な要素です。特に注目されたのは、ガラスコア基板を用いた新技術のチャレンジです。この基板は、優れた熱・機械的安定性を提供するだけでなく、さらなる基板大型化や高性能化を実現する可能性を秘めています。ガラス材料の加工や信頼性評価、構造設計の課題に対する取り組みは、CPOを含む異種統合システムの実用化に向けた重要な一歩として議論されました。
  3. 技術的課題への挑戦
    CPOの実現には、信頼性の高いインターコネクト技術や材料特性の向上、シリコンフォトニクスデバイスの微細化など、多くの技術的課題が存在します。これらの課題を克服するための革新が、各セッションで詳細に議論されました。
  4. フォトニクスとエレクトロニクスの応用拡大
    シリコンフォトニクスとCPOの技術は、通信分野を超え、自動運転車、スマートシティ、持続可能なエネルギー管理システムなど、幅広い分野での革新を支える可能性を示しました。

社会と産業への影響
シリコンフォトニクスとCPO、さらにガラスコア基板を含む異種統合技術の進展は、データ通信の高速化、エネルギー効率の向上、小型化への寄与を通じ、持続可能な社会やデジタル変革に重要な役割を果たします。これらの技術は次世代の産業基盤を支える柱となるでしょう。

Call to action
ICSJ 2024では、シリコンフォトニクスが学術的にも産業的にも最重要テーマとして位置づけられ、その実現に向けた課題解決が議論されました。特に、CPOやガラスコア基板技術の進展には、研究者、技術者、産業界が連携し、分野横断的な協力をさらに深化させることが必要です。

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